2022.11.09

手のプロテクション、レザー製のグローブからカーボンファイバーやチタンへ

・ライダーにとって手はとても重要な体のパーツです。
・手はバイクをコントロールする上で必要な情報をすべて伝えてくれます。
・1990年代、イノベーションがまだ行き届いていない唯一のウェアがグローブでした。
・1995年にカーボンプレート入りのグローブが導入され、Max Biaggiが着用しました。
・グローブは進化を遂げ、2000年からの10年間にカーボン製のグローブと並行して、チタン製のプロテクターが登場しました。
・今日レーシンググローブは、レザー、カーボン、プラスチック、チタン、その他の素材を使用した80以上のパーツから作られています。

右手はアクセル。左手はクラッチレバーを握り、ギアを上げてスピードアップ。
脳内で神経が刺激され始め、腕と手を走り抜けてバイクをコントロールします。

手、それはとても重要で、ケガをしやすく、一見守りにくそうでもあります。
1990年代、プロのライダーの装備は目まぐるしい変化を遂げていました。

より軽量で効果的なバックプロテクターが登場し、内蔵しやすくなったスーツ用プロテクターは快適性が増し、フルフェイスのヘルメットも高水準に達しました。

その一方で、ハンドプロテクターが視界に入ることはありませんでした。
当然グローブにはパッドが入っていましたが、ハードシェルのプロテクションギアを取り付けることはまだ誰も考えていませんでした。

革命は1995年に始まりました。
グローブが、アラミド繊維とカーボンで作られた複合プレートを内蔵した最初のギアとなったのです。

これらのプレートは当初、手の甲と指関節を保護するために使われ、250ccの世界チャンピオンMax Biaggiの手に合わせて設計されました。

ローマ出身の彼は、Daineseのフューチャリスティックなレザーとカーボン製のグローブをサーキットで着用した最初の一人となり、その後多くのライバルもすぐに着用を始めました。

新しいプロテクションギアは、耐衝撃性と耐摩耗性において決定的な違いを発揮し、Max Biaggiや同僚のフィードバックを基に、カーボンファイバーの面が尺骨や指骨まで拡張されました。

グローブは手の動きを妨げることなく、徐々にプロテクション効果を高めていきました。

2000年に入ると、カーボンファイバーに加えてチタンプレートがグローブに内蔵され、さらに革新的なプロテクションシステムとなりました。

メタルの導入により、耐摩耗性が向上しただけでなく、手がスライドしやすくなりました。
シームもテクノロジーの恩恵を受け、アラミド繊維を使用することでアスファルトとの擦れから生じる熱に耐えられるようになりました。

現在では、プロライダーのグローブは80もの異なるパーツから構成されており、レザー、プラスチック、カーボン、チタンなどの素材を使用することで、プロテクションから動きやすさまで様々なニーズに対応可能な非常に手の込んだウェアに仕上がっています。

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