サーキット走行に備える10の基本ステップ
初めてのサーキットまでに知っておくべき基本的な10のポイントをご紹介します。完璧なアイテムを用意して、準備不足にならないようにしましょう。
1. スモークバイザーを装着したヘルメット
サーキットで使用するようなヘルメットは、独特のウェッジシェイプ構造と空気力学的なパーツにより、ヘルメット内に入る空気を最適化しています。
雨の中を走行している時や日が落ちた後の暗い状況以外は、スモークバイザーが最適です。目の疲れを軽減する為、集中力を持続することができます。
セッション中にバイザーが汚れてしまっても、立ち止まって綺麗にしないで済むように、ティアオフを装着しておきましょう。
暑い日には、スーツのハンプにあるウォーターバッグに取り付けられる一体型のハイドレーションシステムが基本となります。
2. 1ピース・レーシングスーツ
スーツはサーキットを走行するライダーの為に開発された現代的な鎧であり、最大限の安全性と自由度の高い動きを保証するプロテクションシステムです。
最新世代のスーツには、D-air®インテリジェント電子エアバッグシステムが搭載されており、必要に応じて起動することで、ライダーを保護します。
また、意外と知られていないポイントとしては、ダイネーゼのスーツの肩、膝、肘に装着されたメタルプレートです。プラスチックとは異なり、金属はアスファルトに引っかかることなくスライドする為、関節が危険な方向へ捻じれてしまうことを防止しています。
また、背中、膝、胴体には伸縮性のあるパネルが装備されています。これらのパネルのおかげで、スーツを着用した状態でも常に快適に過ごすことができます。
さらに、プロが使用しているスーツは、直立ではなくライディングポジションで着用するように設計されています。
3. バックプロテクター
バックプロテクターは必須のアイテムです。70年代後半に登場したバックプロテクターは、サーキットだけでなく公道でも、最も基本的なプロテクションとなりました。
バックプロテクターには様々な種類があり、中にはサーキットでの着用を想定して設計されたモデルもあります。これらのプロテクターは非常に軽量でコンパクトです。
すべてのD-air®スーツには、専用のバックプロテクターが付属しています。
4. グローブ
サーキット走行に対応したグローブは、長さがあり、レザー製で、背面、ナックル、指にはカーボンまたは金属製の硬いプレートが装備されています。縫い目には、アスファルトとの摩擦で発生する高温に耐えられるようにアラミド繊維を使用しています。
また、小指の外側には、DCP(ディストーション・コントロール・デバイス)が装着され、怪我の原因となる、危険な捻じれを防止します。この30年間でグローブは大きく進化しました。
以前は、20個以下のパーツで構成されていましたが、今では80個以上で構成されています。
5. ブーツ
ダイネーゼのレーシングブーツには、危険なねじれや曲がりから足首を保護する特殊なジョイント構造「D-axial system」が採用されています。
INモデルはスーツの下に着用することで、空力性を向上させ、軽量化と保護性能を高めています。
スーツと一体化している為、脚の捻じれから保護し、足首部分以下の箇所を外に出さないことで、外部の物体に引っかかるリスクを軽減します。/p>
6. インナースーツ
特に暖かい日には、インナースーツを忘れてはいけません。
肌とスーツの間に薄く通気性に優れたインナーを着用することで、常にドライな状態を保ち、快適性が格段に向上します。
インナースーツは、肌とスーツの間の摩擦を軽減する為、スーツの着脱をサポートします。摩擦が軽減されることで、転倒時にスーツが肌を傷つけるリスクが軽減されます。
インナースーツには、様々な素材や重さがあり、状況に応じて選択することができます。
7.ソックス
ミドル丈またはロング丈のソックスが最適です。ブーツを履いているときは、アンクルソックスや素足は理想的ではありません。
いかにブーツの履き心地が良い場合でも、縫い目やマジックテープの部分がふくらはぎの下や足首の部分できになることがあります。
8. 飲み物とサプリメント
特に気温の高い日には、水分補給が非常に重要です。ミネラル塩のサプリメントは便利で、普通の水よりも水分補給がしやすくなります。
AGVのレーシングヘルメットとスーツのコブにあるボトルをつなぐ統合ハイドレーションシステムにより、セッション中にエネルギードリンクを持ち歩くことが理想的です。
9. シャワーの必需品
レザースーツに身を包んで汗をかいた後に浴びるシャワーほど気持ちのいいものはありません。
サーキットからの帰りにシャワーを浴びたい時には、タオルや着替えなど必要な物は忘れずに持っていきましょう。
10. バイクの鍵
サーキット走行の前夜、バイクは通常、トラックやトレーラーに積まれます。そして、当然のことながら、鍵は夜のうちに持ち帰ります。
次の日の朝、鍵を忘れてはいけません。サーキットに到着してから、鍵を家に忘れたことに気づくことを想像してみてください。